先月、東武動物公園のアカゲザル新展示場「あかげ365」がリニューアルオープンしてから一周年を迎えました。そのことを記念した特別イベントとして、アニマルウェルフェア(動物福祉)の研究や動物園の展示作りについて、東武動物公園の「Zoo Academy」でお話する機会をいただきました。アニマルウェルフェアの言葉の意味や、動物園の動物たちの福祉向上をめざすための研究のお話は、共同研究者である麻布大学動物行動管理学研究室の加瀬ちひろ先生が担当されました。次に私から、展示のリニューアル計画を進めるうえで、動物、管理者、来園者の3つの視点から課題や改善策を整理したこと、そしてリニューアル前後でサルたちの行動や来園者が展示から受ける印象はねらい通り変化したのか、調査した結果についてお話させていただきました。リニューアル後のサルの行動変化については、NHK埼玉さんにも取材で取り上げていただいています。→記事はこちらイベント当日はあいにくの雨でしたが、会場が満席になるほどお集まりいただきました。参加者の皆さまが東武動物公園に愛着を持ち、アニマルウェルフェアや動物の飼育環境に高い関心を寄せていることが感じられました。今後は研究論文としてまとめていく作業が残っていますが、これからも「あかげ365」で暮らすアカゲザルの様子を見守っていきたいと思います。