企画展の特徴キャラクターやマンガによる「親しみやすさ」の演出難解に感じてしまう科学のテーマへの抵抗感をなくすため、導入部分にオリジナルマンガを採用しました。「ペンギンは見た目でオス・メスの判断が難しい」「飼育員さんでも本当の親子関係がわからないときがある」という水族館ならではのリアルな疑問から入ることで、子どもたちの「なぜ?」を自然に引き出す工夫を凝らしています。また、子どもたちのナビゲーターとなる、研究者「オオクボ先生」と相棒の「ペンちゃん」、そして来場者と同じ目線を持つ親子や飼育員さんのキャラクターを設定。水族館の楽しい雰囲気に溶け込みつつ、親しみやすさと信頼感を両立したビジュアルの世界観を設計しました。科学を直感的に伝えるインフォグラフィック「DNAは体をつくる設計図」「塩基配列(A、T、C、G)」といった専門的な解説パートでは、情報をペンギンの「巻物」に見立てたり、組み合わせのロジックをイラストで色分けするなど、徹底的に可視化しました。さらに、DNAの抽出から電気泳動までの実験映像を流しているほか、実際に使用する実験器材や実験ノート、ペンギンの羽などを展示することで、本物の科学の現場を肌で感じられる知的好奇心を刺激する空間デザインに仕上げています。地球環境と「水族館の社会的役割」をつなぐエンディング展示の終盤では、「世界ペンギン分布図」や生態系のピラミッドを用いて、環境問題について考えるグラフィックを展開しました。また、飼育下繁殖に必要な血統管理など水族館がもつ重要な役割を解説し、ペンギンのDNAが未来へ受け継がれていくために科学的アプローチが支えていることを直感的に伝えられるよう心がけました。